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なぜ「レアアース関連株」は急騰するのか?「採掘」と「精製・リサイクル」に潜むビジネスチャンスを徹底解説

2025年から2026年にかけて、レアアース関連と名のつく銘柄が相次いで市場の注目を集めました。背景にあるのは、中国の輸出規制強化と、それに対抗する日本政府の「経済安全保障」政策です。この記事では、投資家目線でレアアース業界のどこにビジネスチャンスがあるのかを、サプライチェーンの構造から解説します。

投資家が注目するサプライチェーンのボトルネック(中流の精製・加工)

レアアース関連株を見るうえで最も重要なのは、「採掘」「精製」「製品化(磁石・材料)」というサプライチェーンのどこに強みを持つ企業かを見極めることです。特に市場が注目しているのが、中国が世界シェア9割超を握る「精製・分離」という中流工程です。ここに国内で対応できる技術を持つ企業は、希少性の高いポジションにあります。

代表格が住友金属鉱山です。同社は鉱山開発から精錬、先端材料製造までを垂直統合で手がける数少ない企業で、2016年には副産物としてレアアース(スカンジウム)の回収をすでに商業化。政府の経済安全保障推進法に基づく供給確保計画にも位置づけられており、南鳥島レアアース泥の精製を担う本命候補としても注目されています。また、フィリピン産原料を使った燃料電池向けレアアースの2割増産も発表するなど、東南アジアを軸にした脱中国調達網の構築も進めています。

都市鉱山からレアアースを救う「エンビプロ」など民間企業の挑戦

もう一つの有望分野が、使用済み製品からレアアースを回収する「都市鉱山」ビジネスです。日本国内には、廃棄されたスマートフォンやハードディスク、家電に含まれるレアメタル・レアアースが大量に眠っており、その規模は世界有数の資源国に匹敵するとも試算されています。

この分野で存在感を高めているのがエンビプロ・ホールディングスです。金属スクラップのリサイクル事業を主軸に、2018年には子会社VOLTAを設立してリチウムイオン電池(LIB)のリサイクル事業に参入。ハードディスクからネオジム磁石を取り出す取り組みも進めており、レアメタルの回収には複雑で高コストな精製が必要となる中、ニッチ市場でのトップを狙う戦略を掲げています。さらに、日本原子力研究開発機構発のベンチャー企業エマルションフローテクノロジーズとも共同研究契約を結び、独自の溶媒抽出技術「エマルションフロー」を使った低コストなレアメタル回収を目指しています。

工程代表的なプレーヤー強み
精製・分離(新規資源)住友金属鉱山鉱山〜精錬〜材料の垂直統合、スカンジウム回収の商業実績
都市鉱山・リサイクルエンビプロ・ホールディングスLIBリサイクル(VOLTA)、磁石回収技術、大学・国研との連携
新規鉱山開発双日など商社系豪州・東南アジアでの新規鉱山開発、供給網の多角化

2030年の国産化ロードマップと関連企業の成長期待

南鳥島レアアース泥は、2026年2月の採取試験成功を経て、2027年に1日350トン規模の本格採鉱試験、2028年度以降に産業化・商業化の検討というロードマップが示されています。専門家からは、最短5年程度での商業開発開始を見込む声もあり、2030年前後が一つの節目として意識されています。

このロードマップが進むにつれて、①海底資源の採掘・運搬、②国内での精製、③都市鉱山からのリサイクル、という3つのルートすべてに関わる企業への関心は今後さらに高まっていくと考えられます。

投資判断における注意点:レアアース関連というテーマだけで株価が動く場面もありますが、企業ごとに実際の事業内容や収益への影響度は大きく異なります。プラント建設など大型案件は工期遅延や損失リスクを伴うこともあるため、個別企業の事業内容を確認したうえで判断することが重要です。

まとめ

レアアース関連株への関心の高まりは、単なるブームではなく、経済安全保障という国策を背景にした構造的な動きです。投資対象を見るときは、「採掘」「精製」「リサイクル」というサプライチェーンのどこを担っているかを軸に企業を整理すると、業界全体の理解がぐっと深まります。

本記事は情報提供を目的としたものであり、特定銘柄の売買を推奨・勧誘するものではありません。株価・業績等のデータは2026年8月時点で公表されている情報に基づいており、変動する可能性があります。投資判断はご自身の責任で、最新の一次情報をご確認のうえ行ってください。

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